自然豊かな土地での落ち着いた豊かな暮らしを紹介する本
最近、海外での暮らしや文化や暮らし向きについて興味があります。
今回読んだこの本、エッセイと呼ばれるジャンルの本には作者の感情がたくさん詰め込まれているのでとても身近に感じられるのが良いところですよね。
この本は著者の工藤香さんがスイスで実際に過ごして見聞きした情報が日記のような形式で365個の出来事に分けて書かれています。
スイスでの1年の流れが季節感まで含めて感じられる素敵な内容となっていました。
スイスってどんな国?
この本を読んで感じたスイスの印象を簡単にまとめると自然豊かで文化的な国です。
アルプスの山々が連なるヨーロッパの国で、イタリアとの国境になっているマッターホルンやアルプスの少女ハイジの舞台にもなっているのは有名ですね。
フランス、ドイツも隣接していて中世ヨーロッパの街並みも至る所に点在しているようです。
そんなスイスの中でも北東部の街チューリッヒでの生活で印象に残ったエピソードをいくつか季節ごとに紹介しようと思います。
自然が溢れる季節、スイスの春と生活様式
春、イエスキリストが復活したとされるお祝いの日を復活祭と呼びます。
そんな復活祭にはチューリッヒの街で数ヶ所の噴水がバラの花で埋め尽くされるそうです。
これはチューリッヒ市の教会が合同で行う企画で、写真撮影をする人や花を手に取って香りを楽しむ人が大勢いるようです。
他にも路面電車や120種類以上のアイリスが咲く庭園、日常的に使われているスーパーなんかも記事になっていました。
自然公園では近くに勤める会社員が外でお昼を食べるのに利用したりしているんだそうです。
イベント満載!アウトドアな趣味を楽しむの夏の暮らし!
アルプスの山々が連なるこの地方では夏はハイキングを楽しむ人が非常に多くいるんだとか。
中には1年中雪が溶けない雪原もあったりして夏ですがスノーハイキングを楽しんでいる姿も見られるそうです。
山々の多い地域だからでしょうか、ロープウェーも各地にあってオープンデッキは開放感満載だと語られていました。
アルプスの山から眺める景色はとても美しいでしょうから人生で1回は行ってみたいものですね。
山に登る以外にも夏定番、バーベキューも盛んだそうです。
スイスはソーセージが定番中の定番でイベントなどで屋台が出るときには必ず焼きソーセージが販売されている様子。
365個もあるコラムの中でも度々現れます。
ソーセージとビールでバーベキュー、たまらない休日ですよね。
自然色づく食欲の秋!クリスマスの準備も始まります!
秋は鹿に猪、鴨といったジビエの季節で街のレストランでも看板が目立つようになるそうです。
特に鹿肉が人気のようで、毎年鹿肉が食べられる季節として楽しみにしている方もいるですって。
他にもイベント事があると焼き栗の屋台なんかもこの季節になると見受けられるようです。
そんな秋が終わりを迎える頃になると11月頃からクリスマスの準備が始まるようで、もみの木に飾りつけるクリスマスリースを手作りしたりクリスマスまでのカウントダウンをするロウソクなんかがあるそうです。
以前読んでいたデンマークの文化でもクリスマスのカウントダウンをするロウソクは売っていましたしヨーロッパ圏では当たり前の文化なのかもしれませんね。
クリスマスから元旦へ!冬の過ごし方!
スイスの一般家庭ではクリスマスに本物のモミの木を飾る習慣があるそうです。
12月初旬になると園芸コーナーなどで売られており、高さや枝葉の繁り具合を見て好みのものを購入するとのこと。
そして持ち帰ったツリーにロウソクやオーナメントを飾り付けます。
そして飾り付けたロウソクに火を灯すのが伝統なんだとか。
そうしてクリスマスが過ぎるとあっという間に大晦日ですが、クリスマスには家族で過ごすのに対して大晦日は盛り上がるそうです。
教会の鐘がなり、カウントダウンの終わりと共に新年を祝う花火が上がるんですって。
そうして夜が終わり、元旦になるとお店はどこもやっておらず特にやることがなくて散歩に出ると同じように外に出た人々とすれ違うそうです。
静かなお正月というのはなんか良いですね。
雪が溶け始め、小鳥のさえずりが聞こえる!冬が終わり春へ向かう!
2月に入ると平野部では雪が溶け始め、散歩道にはスノードロップの花が咲いているんだそうです。
春の訪れを感じさせるスノードロップは白い小さな花がとても美しいです。
徐々に暖かくなっていき3月半ばを過ぎるとマグノリアの木々にも花が咲くそうで、このくらいの季節になると鳥たちも雛が帰る頃。
スイスの家庭の中には巣箱を設置して野鳥に餌をあげる家庭もあるんだそうです。
そうして可愛い野鳥がやってくるのを楽しみにしている人もいるんですって。
そうして季節が巡ってまた夏に向かっていくというわけですね。
まとめ
スイスは本当に自然豊かな国ですね。
本当に多くのエピソードが書かれていましたが自然公園でお昼にする人が多かったり、アルプスの山々をハイキングしたり自然に触れる時間が日本に比べるととても多い印象を受けました。
以前からデンマークでの暮らしぶりにも興味を持って本を読みましたが、幸福度の高い生活というのは自然と接する機会が大きく関わっているように感じます。
そして大抵その幸せの根幹は煌びやかなものではなく、素朴な事の中に小さな喜びを見出しています。
もしかしたら皆さんの幸せにも繋がるかもしれない1冊かと思いますので穏やかな暮らしぶりや海外の生活に興味のある方は一度手に取ってみると良いかもしれません。
以上、Calm.でした!
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